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ロンドン留学日記→帰国後はイギリスかぶれ英語教師の日記


by londondays
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No More Hiroshima

今日は広島に原爆が投下された日です。

今年は終戦60周年ということで、イギリスではいろいろなイベントが催されています。
ヨーロッパでの勝利と対日本の勝利は時間がずれるため、中間をとって7月11日には勝利パレードがバッキンガム宮殿前でありました。
日本の場合は加害国であり、敗戦国であるため終戦を祝う、というよりは
過去の過ちを再認識させられる日(少なくとも一部の人間にとっては)ですが、
イギリスではやはり終戦は盛大に祝うものです。

さて、そんな中、広島での犠牲者を悼んでTavistock Sq.という公園で平和集会がありました。
この公園何度もブログで出てきていますが、私の寮の近くにあり、
7月7日のテロでは13人の犠牲者を出したバス爆発があった通りの前に位置します。
花に囲まれたガンジーの像が中央に置かれ、広島に捧げられた桜の木がある公園です。
この公園は、通称「平和公園」。
桜の木の前で、正午から集会が開始。
この集会は毎年広島原爆投下の日にこの公園であるようです。

お年寄りと、ヒッピーっぽい人が多かったような気がしますが・・・
これまたお年寄りによるコーラスと、数人のスピーチというシンプルな会でしたが、
スピーチを聞きながらうんうん、と強く頷く人がいたりと、熱心さが伝わってくる集会でした。
賞味一時間くらいだったでしょうか。
歌を歌ったり(最後はみんなで合唱)、バッジや葉書や「広島の証言」というCDを売ったり、
なんだか楽しくやっている感じがしました。いい意味で。
歌は全て爆弾や戦争に関連するもので、日本の歌の英訳や、日本語で歌うものもありました。

日本語の詩「Hiroshima Survivor's song」をご紹介(プログラムより)。

Kodomo tachini
tsuta eh yo-oh
I-e-o ikiru chi-e-o
Soshete a no hino Hiroshimato
Nagasaki no de ki go to-oh

(It is important that we tell our children what happened at Hiroshima and Nagasaki so that it never happens again)

「i-e」が何を指しているのか分かりませんでしたが、
わざと日本語で歌うというのが興味深かったです。
(日本語を理解する人がほとんどいない集会で・・・)

日本人のお坊さん(?)がお経を読む場面もありました。
芝生にささった線香の前で・・・

スピーチも、広島と長崎の原爆投下から始まり、
地球温暖化、アフリカの貧困問題とからめて軍縮を語る話し手がいて、面白かったです。

お年寄り世代はそれこそ日本が敵国だったわけで・・・
泰緬(たいめん)鉄道ではイギリス人捕虜は虐待され、亡くなった人も多くいるわけで・・・

もちろんイギリス国内でも議論はありますが、
こうして小規模ながらも集会を開いて犠牲者悼む姿勢に感動しました。
by londondays | 2005-08-06 21:43 | ロンドンの日々